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2023.12.05

【創業インタビュー掲載】ZaPASSのインタビュー記事にて当社代表の清の記事が掲載されました

ビジョンから事業内容までを貫く、ブレない軸を見つける。起業家のコーチング活用法とは

起業準備において、取り組むべきことは数多くありますが、最も重要であり全ての起点になるのは、起業への想い、ビジョンの明確化です。長い間自分を支えてくれるような、納得感の高いビジョンは、どうしたら見つかるのでしょうか。

今回お話を伺ったのは、株式会社バルクオム取締役CGOを退任し、2023年12月にV inc.を創業した清正貴さんです。経営者のご友人に勧められてコーチングを受け始め、ビジョンや価値観の言語化といった起業準備に活用されました。

「自己内省をするタイプなので、受ける前は正直、コーチングは自分に不要だと思っていました」と話す清さん。そんな清さんが継続を決めたコーチングは、どのようなものだったのでしょうか。新会社にかける想いや、その想いを強固にしたコーチング体験について、インタビューしました。

【清正貴さんプロフィール】

大学時代にNYへ留学後、新卒で株式会社資生堂へ入社、営業企画・マーケティングに従事。その後、株式会社リクルートライフスタイルにて複数に渡るグローバル新規事業立ち上げ・事業開発を経て2019年9月株式会社バルクオム参画。取締役CGO(Chief Global Officer)として、会社経営の一翼を担い、組織を倍以上拡大・売上倍成長・黒字化を実現。また、海外事業の立ち上げ、約2年間で10カ国の国や地域での展開実現。2023年11月に当社退任後、V inc.(株式会社ブイ)を創業。

コーチングで、自己内省では辿り着けないコアの価値観に気づけた

ーコーチングを受け始めたきっかけを教えてください。

起業準備中、経営者の友人から勧めてもらったのがきっかけです。

「これからの5年間をどう過ごしていこうか」と自己内省を進めるなかで、起業を志すことに決めました。どんな事業内容にするか、どんな価値観を重視して起業するかを検討していた頃に、勧めてもらったのがコーチングでした。僕は適宜自分で内省をするタイプだったので、正直、自分にとってコーチングは不要だと思っていましたが、友人に「とはいえ、試しにやってみたら違うと思いますよ」と後押しされて、受けてみることにしました。

ー実際にコーチングを受けてみて、いかがでしたか?

自己内省では到達できない気づきが得られて、驚きました。特にコーチングならではの問いが、パワフルでしたね。

初めてコーチングを受けたとき、せっかく受けるなら、と自己開示をたくさんするように意識しました。過去のキャリアや幼少期において、どんな体験が嫌だったのか、そのときどういう思いだったのかを喋ったり。

そのとき、コーチの岡村さんから、「頭、胸、腹の3つの観点から、その事象に対してどう思っていたか言語化してください」と、問われて。特に、「そのとき、腹ではどう思っていたんですか?」という問いが、すごく新鮮でした。

腹”でどう思っていたかを自分に問うことなんて今までなくて、でも、その問いによって、自分の原体験のなかで”腹”が動いていた部分を発見したんです。そこから、コアになっている部分や大切な価値観に気づいて、それが起業ビジョンにもつながっています。

それまでは、ノートに棚卸ししたり、自分に問いを立てて内省したりしてきましたが、その領域以上に深掘りできて、自己に気づきを与えることができた経験でしたね。

起業ビジョンから事業内容まで、一貫した腹落ち感のあるものができた

ー起業準備としてのコーチングはいかがでしたか?

起業のビジョンから事業内容までを、自分の原体験やコアの価値観に紐づけて形にできたことが、とてもよかったです。

起業ビジョンを言語化するにあたって特によかったのは、「ルーツダウンセッション」です。岡村コーチのコーチングは、まず「ルーツダウンセッション」で、本当に深い領域まで自己に向き合って、深掘りして、自分のコアを抽出する。そうして言語化された自分のコアを、「メタアップセッション」で抽象度をそれ以上上がらないところまで上げていき、究極的なビジョンにしていきます。

僕の場合は、様々な過去を振り返り、向き合う中で、自分のアイデンティティにより影響を与えた体験が、学生時代の留学経験だったと気づきました。

1回目は20歳のとき、ロサンゼルスに留学しました。初海外、初留学で、自分の視野が一気に広がったような感覚が、今でも脳裏に焼きついているんです。

2度目の留学先はニューヨークで、世界中から野心を持った人が集まっていました。そこで何度も「あなたは何になりたいの?」と問われたんですが、返せるものが自分にはなくて。それがすごくコンプレックスだったんですよね。

日本と世界の差分を見ていくこと、それによってもたらせる自己の気づきを大事にしていることとか、自分はビジネスに打ち込もうと決めて、グローバルに精通する事業家を目指してこれまでやってきたこととかが、コーチングを通して、その留学経験とより深く結びついて。あのとき生まれた価値観とか変化って、今後も変わらず自分のコアとしてあるんだろうな、というのが確信になりました。

だから新しい会社では、日本と世界の垣根をなくして、良いモノ・ヒト・コトを流通させたい。さらには、そのブランドやサービスのルーツにある考え方・価値観が流通することで、触れた人の人生に豊かさが増してほしい。コーチングを通して、これが僕の実現したい姿だと気づくことができました。

こうやって導かれたビジョンは、自分のコアのアイデンティティに紐づいているので、とても腹落ち感がありますね。

さらに、事業内容から目指す会社形態まで、起業する上で意思決定すべき様々な要素を、自分の”やりたいこと”と”できること”に紐づけられたのも、よかった点です。

起業にはいろいろな形があります。例えば、自分のwillは少し脇に置きながら、スモールビジネスを作ってバイアウトを繰り返しお金を生み出していく、という選択もできますが、自分の人生の時間を使うと考えたときに、なかなか踏み切れない自分がいました。

自分の”やりたいこと””できること”と事業内容を紐付けたいけれど、どうしてもトレードオフが生まれてしまう。そのとき役に立ったのが、岡村コーチのコーチングで明確になった、自分の究極的なビジョンとコアロールです。

自分のやりたいことであるビジョンと、できることであるコアロールを、究極的にシンプルな形に落とし込むことで、トレードオフに見えたその2つを、統合することができたんです。

例えば僕の場合、ビジョンは先ほどお話した通り、日本と世界の垣根をなくして、良いモノ・ヒト・コトを流通させること。さらに、コーチングを通して、自分のコアロールは「環境設計屋」だと気づきました。

ビジネスでは、事業の基盤が太く強くなって初めて、その土台の上に繁栄が生まれる。そう考えたときに、自分が得意なのは、土台の上のプレイヤーとして働くことではなく、本質的なものをしっかり深堀って、良質な環境基盤、太く強い環境を作ることだ、と

自分のビジョンとコアロールをここまで究極的に落とし込むことで、”やりたいこと”と”できることの両方を事業に結びつけた上で、起業することができました。トレードオフがある中でも、できるだけ納得度の高い状態で起業したい、と思っていた中で、それができたのはコーチングのおかげだと感じています。

コーチングによって手に入れたブレない信念

ーコーチングを受けてから、どのような変化がありましたか?

一番大きい変化は、ブレない太い軸ができたことです。

自分と向き合うことに対して逃げず、自分の太いコアを見つけてセンターピンを留め続けることが、起業家・経営者として一番大事だと考えています。

起業をすると決めたとき、不思議と内容や条件のいいオファーが多くあって、「それもいいな」と目移りしてしまうことがあったんですよね。でも、コーチングを通してブレない自分のコアを言語化できているおかげで、そこに立ち戻って考えることができる。今は、自分のコアを突き詰めて「やろう」と決めたことの先にこそ、大きいリターンがあると思っています。

定量的な変化としては、アクションを起こすまでの思考時間がなくなりました。会社経営において大事なのは、手を動かすこと。そしてそのために、意思決定すること。その意思決定を悩みながら進めてると、そのパフォーマンスは圧倒的に低いと思います。人生のフェーズ、キャリアをどうするかという大きなテーマに関する課題が、コーチングで解決されたので、意思決定してアクションをするまでの時間効率は相当上がったなと思います。

実際に、経営者の友人たちからの評価も、「コーチングを受ける前より圧倒的にブレてない」とか「太い信念で動いている」と、太さや強さについてフィードバックをもらうことが多く、自信につながっています。

新会社設立。社名の “V” に込めた想い

ー設立された会社、V inc.の未来や今後のコーチングの活かし方について、展望をお聞かせください。

V inc.では、「日本と世界の垣根をなくしたグローバルな社会を作る」というミッションを掲げていて、まずは日本のブランドやサービスを国内で拡大しながら、グローバルポテンシャルになるところまで伴走支援をしていきたいと思っています。

人って、日本と世界、理想と現実などの二項対立があるときに、「そのギャップをどう埋めるか」と考えることが多いと思っています。

先ほど、コアロールが環境設計屋だと話しましたが、僕がやりたいことは、浅瀬での課題解決ではなく、その二項対立の差分をしっかり深掘りし、本質的な課題を抽出すること。そして、そのギャップを埋めたところに強固な基盤を作ることです。その基盤を土台として、事業を多角化し、展開していけると考えています。
このプロセスを形取ると、 “V” という形状になるんです。そこで、その価値観を社名に宿せたらと思い、V inc. という社名に決めました。

新会社でも、コーチングを活用できたら嬉しいですね。

個人としては、今後も、意思決定の伴走をしてもらいたいです。経営って、走りながら変化していくものなので、節目節目で、立ち返る時間が必要になると思っています。岡村コーチは、「ど真ん中を見つける」という言葉を使いますが、自分のコアにあるものを捉えることに強みを持たれているので、大きな分岐点で、またコーチングをお願いしたいです。
チームでも、主軸になる役員やリードしてくれる人たちには、自分と同じようにコーチングを受けてもらいたいです。自分のコアを捉えることで、パフォーマンスを向上させてもらえたらと思います。

清さんが受講された岡村コーチのセッションは、経営者・リーダー層向けのパッケージプランです。ご興味ある方は、サービス資料を当社までお問い合わせください。

▼サービス資料申し込みフォーム▼
https://share.hsforms.com/1n_wgc8X6QAuzLqYlJ9KZtw3vwdm

清さんが創業されましたV inc.(株式会社ブイ)は、あらゆる商品、サービス、種(アイデア)が、日本を代表し世界レベルになる可能性を見据え、事業開発、グロース戦略からユーザーに届けるまでの戦術まで、一貫して支援する事業家チームです。また、海外ブランド・サービスの日本ローンチおよびグロース支援を行われるとのことです。是非ご覧ください。

▼プレスリリース▼
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000133753.html
▼会社HP▼
https://v-inc.co.jp/
▼Instagramアカウント▼
https://instagram.com/masasei0524

[取材] 足立愛樹、外賀陽春 [構成編集・文] 橋野貴洋、大門史果 [撮影] 伊藤圭

※撮影場所:MIDORI.so Nagatacho